2013年01月07日

1月4日 新日本プロレス 東京ドーム大会を観てきた

1月4日 新日本プロレス 東京ドーム大会を観てきた

…第1試合…
曙×中西学×
MVP×ストロングマン
vs
ボブ・サップ×矢野通×
飯塚高史×高橋裕二郎
曙vsサップ、興味はあった。けれども過剰な期待はしない方がいいと思っていた。そこは案の定…だった。だってサップ、受けができないもん。触る程度で絡み終了。矢野さん、飯塚さん、暴れ足りないまま試合が終わった感じ。曙vs飯塚とかも観たかったが8人タッグでは叶わないこと。曙×中西vsサップ×矢野、の方がすっきりしていて楽しめたかも。

…第2試合…
田中将斗
vs
シェルトン・ベンジャミン
裕二郎の横槍が気に入らなかった。タイトル戦なんだからそんなことしなくても…何より将斗はそんなことしなくても大丈夫じゃ…と。ベンジャミンは相変わらずの身体能力で沸かせてくれた。序盤、少し噛み合っていない風でもあった。
とはいえ将斗の上をいくベンジャミンの身体能力、ベンジャミンの身体能力の上をいく将斗のプロレス、見応え十分。あのタイミングでスライディングDをかわす選手っていなかった気がする。ベンジャミン、どっぷりと日本のプロレスに漬かれば面白い選手になりそうだけど、どうだろうか。

…第3試合…
ランス・アーチャ―×デイビーボーイ・スミスJr.
vs
後藤洋央紀×カール・アンダーソン
スミスの大味っぷりにドキドキする。いい意味でも悪い意味でも。アーチャ―もスミスも怖い外人方面に行きたそうなのだけど、それならもう少し突き抜けないと…なんか妙に愛嬌があるのが惜しい(笑 後藤は、テンポ感が欲しい。どれも単発過ぎて、そこから勝ちにいける絵がまるで浮かばなかった。アンダーソンは…アーチャ―とスミスの影に隠れてしまった…。後藤もアンダーソンもスタンスが似ているせいか、いわゆる化学変化が起きにくい様子。このままこのタッグを続けていくなら両者が変わらないと平均点タッグになってしまいそう。

…第4試合…
永田裕志
vs
鈴木みのる
鉄板というアオリがあったものの、みのるファンとしてはいい加減ケリをつけて他と当たってもらいたいもの。盛り上がった試合ではあったけれど、たとえば後半の柴田vs真壁や桜庭vs中邑のような刺激的で殺伐とした空気感はなく、単純に鈴木みのるファンと永田ファンに分かれて盛り上がった様子。新日ファン、ではないところが実は重要で…新日ファンにもみのるファン、多いという事実。ゆえに盛り上がるし鉄板でありながらも緊迫感に欠けるいいカードの一つになってしまい、みのるsが負けても永田が勝っても爆発的な熱狂は生まれない状態。とはいえ、試合内容の悪いはずがない。中盤までは一進一退。終盤、アスリート然とした永田の余力が上回り、スリーカウント。あえてプロレスマスコミ風に評すれば、感情に走り過ぎたみのるsの隙をを突いた永田の勝利、といった感じ。
タイチの介入、いらない…。シングルのこういう試合では勘弁して欲しい…みのるsが勝っても気持ち良く喜べなくなる。みのるs、そろそろ新日のビッグマッチでの勝ち名乗りを、観たいです。

今回、入場は中村あゆみsの生歌。会場中が熱狂。俺の席周辺も盛り上がった。

…第5試合…
プリンス・デヴィット
vs
ロウ・キー
vs
飯伏幸太
俺の嫌いなタイトル戦での3WAY。本当に強いのかどうか疑問が残る形での決着は、タイトル戦にふさわしくないと思うんだ。ロウ•キー、なぜかブラックスーツで登場。動きにくかろうに。元来のお調子者気質が顔を出したか、それともこの試合に何かしら思うところがあっての静かな抗議なのか。真偽は分からず終い…。飯伏、今回は調子良さそう。試合の展開を良く観ている。流れ自体は飯伏が主導していた。今回ドーム用の新技を出すと言っていたそうだけど、どこで出たのか?それとも出さなかったのか?終盤からロウ•キーのエンジン全開。怖い技を連発。もっと早めにそういう奴をだな…。

…第6試合…
天山広吉×小島聡
vs
武藤敬司×大谷晋二郎
大地くん欠場を受けた大谷さん出動。大谷さんの新日参戦時には何度も言ってきたことながら、もう一度。新日・大谷晋二郎の続編ではなくZERO1・大谷晋二郎を見せてくれることにひたすら感動。天山の調子が良さそうだった。前に前に出る天山はやっぱり見応えある。迫力が違う。ラストのムーンサルトは圧巻。最前列(実質二列だったけれども)の価値を噛みしめる瞬間。この試合のリングアナは、ケロさん!!!過去のそういうのを引っ張り出してくることが好きではない俺ながら、この試合はそういうテーマということもあるので、素直に感動。久しぶりのケロさん、衰えてないなぁと。試合後、大地が天山を張った。張り慣れてないのは愛嬌。続編に期待。

…第7試合…
真壁刀義
vs
柴田勝頼
ここからはどちらも応援しきれないカードが続く。気持ち的にはちょっと柴田寄り。新日を退団した選手ということで裏切り者的なキャラになっているけれども、別に新日を批判して出ていったわけでもなかったと記憶している。それにタフな真壁相手に受けの弱い柴田が勝てるとは思えず…というちょっとした判官贔屓的な部分もあって柴田寄りに。試合は、最初から最後まで気持ちのいいバチバチ。中盤までの柴田の攻めを受け切る真壁、改めてすげぇなぁと。終盤からは真壁が一気呵成に攻め立てる。がくんと崩れる柴田。もうひと波乱くるかと思っていたが、残念ながら決着。会場は9割が真壁応援、といっても良かった。柴田応援もちらほらと聞こえた。いい感じの殺伐さだった。

…第8試合…
中邑真輔
vs
桜庭和志
俺が総合、k1ファンからプロレスファンへと完全移行した時期の、総合・kでの最後のヒーローが桜庭と中邑だった。互いにプロレスラ―を標榜し、結果も出し、何よりもリングを沸かせた。
そのヒーロー二人が目の前で試合。それもドーム。ゴングが鳴った瞬間、何かもう全てに感謝をしている自分がいた。結局どちらを応援することもできず、技が決まるたび、技を返すたび、どちらがどうとかなく、全てに歓声をあげていた。試合開始、握手を求めるふりをして張っていった桜庭の、総合ではなくプロレスをやりにきているというアピールに、ぐっときた。中盤、桜庭が中邑のタックルにカウンターの膝を合わせにいく。アレクセイ・イグナショフ戦を思い出させる一撃にたぎらないわけがない。チキンウイングの取り合い、ガードポジションで待つ相手へのフットスタンプ、桜庭のバックドロップ。中邑のボマイェ。鳥肌が立ちまくる。
総合のリングをプロレス脳で席巻し一時代を築いた桜庭は、高山善廣とともに誰が何と言おうと総合のリングでプロレスをやってきた稀有なレスラーだと思っている。そして当時、総合のリングに上がり地方巡業にも出なかったことから色々な批判に晒されながらもプロレスラーであることに胸を張っていた中邑。IWGPのベルトを肩にKの花道をリングへと歩いた姿にうち震えた。どんな裁定であっても潔く受け入れるのが通例化していたリングで、レフェリーストップ裁定を不服として不貞腐れてリングを降りた中邑を思い出す(第一次イグナショフ戦)。二人とも総合やKのリングでプロレスを貫いた紛れもないプロレスラーだったし、だからこそヒーローだった。
この試合の最後に中邑が「プロレスラーは強いんだ、一番すげーのはプロレスなんだよ」と叫んだ。それは総合で名をはせた桜庭を倒し総合をプロレスが倒したからプロレスが一番、なんて薄っぺらい絶叫ではなく、二人のプロレスラーがこれだけすげぇ試合をしたんだぜという、これがプロレスのすごさなんだぜという叫びだった…と思う。泣けて泣けてしょうがなかった。この日のベストバウトはこの一戦。最高の試合だった。

…第9試合…
棚橋弘至
vs
オカダ・カズチカ
両者、ヤングライオン時代から応援してきた選手だけに、しんどい。ただ…やはり思い入れの差からタナを応援したくなった。
序盤はタナ優勢。とはいってもすこぶる受けがいいカズチカ、簡単には崩れない。当然のように中盤からはカズチカの猛襲が始まる。カズチカ、カウンター以外の攻撃が単発で終わりがちなのがちょっと残念。とはいえ、その単発がすべて大きなインパクト、大きな説得力をみせつける。コーナートップに座るタナの胸元へのドロップキックは驚愕。ドームのメインで、ドロップキック一発で会場を熱狂させる選手はカズチカぐらいなもの。
終盤からは泥くさい、怖いタナが出てくる。なりふり構わずカズチカを引き摺り回す。それさえも受けてしまうカズチカに、王座移動がちらついてしまう。勝負の行く末がまるで見えなくなった終盤、レインメーカーを封じながらのスリングブレード。ここからは疾風怒濤。おきて破りのツームストン、そこからのハイフライフロー二発でタナが決めた。最後の流れ、タナならではの盛り上がり。

ドームは、実は今一つ盛り上がりずらい会場。大きく広い分、声援や拍手に時間差が生まれてしまう。その為なかなか一体感が生まれにくい性質があるのだけど、この棚橋vsカズチカは…俺のドーム歴でも最高の一体感。会場が気持ちよく真っ二つに割れた。

昔のプロレス、今のプロレス、恩讐・因縁・垣根を越えたひとつの集大成を観ることができた。「昔のプロレス至上主義」は大嫌いだけど、こういう形でなら大歓迎。


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