静岡プロレスNavigationz(ナビゲーションズ)

　会場にはプロレスファン以外にも多くの家族連れ、また、テレビ局のカメラも見受けられました。
　超満員の中、いなぎ代表がリングに上がります。旗揚げの挨拶です。ところが、その真っ最中に、奴が乱入したのです。
　スタンガン高村。
　サーベルを振り回し、会場のイスというイスを引っくり返し薙ぎ倒し、のみならず、リング上に踊り込んでいなぎ代表に大暴行。こうして静岡プロレスは幕を開けたのです。
スタンガン高村は静岡出身の極悪レスラー、なのですが、実は旗揚げ以前にいなぎ代表と話し合いの場を持ち、改心し静岡でのプロレス振興に互いに協力しようと共闘を誓っていたのでした。それゆえこの突然の背反にいなぎ代表の怒りも収まりません。そこにフリー参戦していた森谷俊之選手が「スタンガン」退治に名乗りを上げたのです。急遽、スタンガン高村ｖｓ森谷俊之のストリートファイトデスマッチが組まれました。

　一方、こちらも衝撃的といえば衝撃的。衝撃的デビューを飾ったのがお茶マンとみかんまんです。プロレスラーの入場テーマとは思えない愛唱歌「八十八夜」と共にお茶とみかんを配りながら現れました。何が衝撃的かといって、その強さ。端にも棒にもかからないなどと申しますが、まぁお話にならない弱さ。ご存知の方もおられるかと思いますが、日本最弱レスラー「ストーカー市川」を越えるかと思われる最弱っぷり。ところがお茶を飲む、みかんを食べる、その瞬間。敵レスラーを叩き伏せ蹴り飛ばし、見事なプロレスを見せてくれました。

　そしてメインカードの佐野直選手。エースらしい熱く強く激しいプロレスで締めくくってくれました。